近況 梵字 |
寒い日が続きますな。
しばらく更新してなかったので、このところのまとめを。
古い話で、年末の主なものから。
12/9 北本で和井部氏と忘年会。
自転車で走っていく。
途中大宮ボート池で休憩。
鍋を出してくれたよ。
いきなり腹いっぱいになる。
北本駅前で落ち合い、近くの「将太」。焼き鳥の粋な店。口開けに行かないとすぐに混む。うまい。
そしておなじみ「Osugi da Pyon」。
若い女性で大混雑。慎重に飲んで終電2本前に輪行で帰宅。
12/15 錦糸町レバント東京でバフェディナー。
ここぞとばかりに思いきり食う。蟹だ。
12/24 野田君と人形町「源ちゃん」。
彼が手を入れたミヤタ・ルマンを見せてもらう。
相当いいねこれ。
ハブ毛もよし。
売り物なので欲しい人はどうぞ。
12/29 学校時代の友人Kと。
上野広小路「井泉」。
以前にもY氏と行ったとんかつ屋。うまい。
そしてこれもY氏のコースで「風月堂」2階へ。
リニューアルしてバーレストランになっている。
落ち着いた雰囲気でこれもよし。値段は以前の倍以上かな。
新年をダウンタウンの番組を見ながら迎える。
いつもと変わらぬ正月。
朝から食うぜ。
クラブハリエのバウムクーヘンうまい。
信心がないので宗旨関係なく適当に。
大宮氷川神社。武蔵之国一の宮。
帰りには当然「りくぜん」で一杯。ほろ酔い輪行。
寺にも行った。
梵字がやたらと目につく。
悉曇(しったん)文字ともいい、古代のインド文字。
話し言葉のサンスクリットを記述するための文字として知られる。
仏教の経典はこの文字で書かれており、玄奘などが持ち帰り漢訳した。
12世紀頃には機能的に改良された現在のディーバナーガリー文字に変わった。
梵字・悉曇で「あうん」
現代の文字で「あうん」
構造が同じなのがわかるね。
中国で漢字に当てはめ音写し、それが日本に伝わった。
日本語にない音は他の音に置き換えて読んだ。(いわゆる慣用音)
当時の日本語にはハ行がなかったので、カ行に置き換える等である。
海(ハイ)を、日本語でカイというような感じ。
初詣で目についたものを、サンスクリット読みと日本語慣用音の読みで紹介する。
サンスクリットには喉音とか口蓋音とか、無気音有気音とかいろいろあって、カタカナでは表現しきれないのだが、まあ雰囲気だけでも。
横浜西方寺の塔婆。
矢印の部分は浄土変の真言で「オム・ブーフ・カム」(慣用音で「おんぼっけん」)と書いてあるのだが、達筆すぎて(印刷だけど)読めない。
omはumに見えるし、bhの部分は全く字形がわからない。
外国語の、しかも表音文字を、書道という芸術までにする中国や日本の懐の深さを感じる。
入仏・落慶用の角塔婆。
下の文字は、中左右の順に読み、「オムアヴィラフームカム」(おんあびらうんけん)と書いてるのだが、矢印の「ヴィ」の字の垂れが右にあり「ヴィー」と長音になっている。
垂れは左にあって「ヴィ」が普通。
見た目のバランスをとるためなのだろう。エジプトのヒエログリフではよく行われる書き方ではある。
西新井大師の石碑。
「ナモアーカーシャガルバーヤ・オムアリカマリムリスヴァーハー」
(のうぼうあきゃしゃきゃらばやおんありきゃまりぼりそわか)
虚空蔵菩薩の真言であった。
アーカーシャガルバが、虚空の母胎という意味で、虚空蔵と漢訳。
虚空蔵菩薩に帰依し奉る・・・
仏教を勉強していない単なるサンスクリット屋の素人なので、意味は解説しない(する資格がない)。
アーカーシャは「虚空」とか「天空」。
般若心経の色即是空の「空」とは違う概念。こちらは「シューニャター(空性)」と読む。
アーカーシャは若い人なら「グランブルーファンタジー」でおなじみ。(第62章 強い!)
アカシックレコードのアカシックもこれ関連。
初期の「ちびまる子ちゃん」で、花輪君が、ノストラダムスの解説をアカシックレコードを例に出して行っていたね。
こういうのを放り込んくるのが、さくらももこの怖い(誉め言葉)ところ。
川崎大師の石碑。
中左右で読んで、
「オムアモガヴァィロチャナマハームドゥラマニパドゥマジュヴァラプラヴァルッタヤフーム」
(おんあぼきゃべいろしゃのうまかもだらまにはんどまじんばらはらばりたやうん)。
最強のマントラ、光明真言だね。
ヴァイロチャナ(vairocana)は毘盧遮那仏で、密教では大日如来のこと。
矢印の部分の文字が違っていてヴァイルチャナ(vairucana)になっている。日本語の「びるしゃな」につられたか。
でも音韻相通で読むときは「ろ」と発声している。
この綴りは江戸時代中期まではよく見られた例だとか。
マハームードラはヨガではよくつかわれる言葉。
赤点のところ。ジュヴァラで光明を(放ち給え)となるが、インドヨーロッパ語族のサンスクリットでは、対格として名詞の語尾が変化して「-m」となるのではないかと思う素人のおいら。
日本語は助詞があるので名詞は変化しないけど、ドイツ語なんかでは冠詞が変化するのと同じ。
終わりの「ルッタ」も「ルタ」が原文だけどどうなのか。
難しくておいらの手には負えない。
深川不動尊。
読んでみる。
全然読めない。えぇどうなっているの。
ああ、縦書きでなく横書きなのね。
中国風の縦書きに慣れてしまってるが、インドでは横書きだものね。法隆寺貝葉も横書きだ。
「ナマハサマンタヴァジュラナンチャンダマハーロシャナ・・・」
(のうまくさんまんだばざらだんせんだまかろしゃだ・・・)
不動明王の真言でありましたか。
注目はここの3文字、
spho ta ya
でなく
spha t ya
と綴ってある。
だからといって何もないのだけど。
まあ、梵字は奥が深いとお茶を濁しておく。
漢字とかは象形文字からソフィスティケートされたものだけど(ほんとかよ)、それとは違う流れなんでしょうね(と魚肉ソーセージを食べながら書いてまつw)。
あたしはね、お仕事中、手が空いたときなんかは漢字のお勉強してるの。漢字ってね、よく見ると生き生きとした昔の人の姿が浮かび上がってくるのよね。なんかインスピレーションわいてくるわ!新しい書の世界が見えてきそうな希ガス!
画伯のような専門家ではないですが、般若(はんにゃ)なんてパーリ語の「パーニャ」を音写しただけで、文字には意味がないはずなのに勝手に様々に想像してしまいますから。
Excel VBAで簡単な漢字辞書をプログラミんグしてみましたよ。ヒマがあったら載せてみます。
広辞苑も第7版がでたことだし、もう一段日本語のギヤをシフトアップすることを考えております。
しかし、広辞苑に「ボーイズラブ」が入る時代がくるとは。
入れたのは、オフィス北野所属の漫才師サンキュータツオ氏。とはいってもバリバリの学者さんですが。氏のラジオ番組を聴いている者としては、広辞苑に選者として名前が掲載されているのを見るとニヤリとします。
ちなみにカシオの電子辞書には第7版はもう入ってます。これも買わねば。